▶ この企業が抱えていた課題
仕訳ルールは文書化されている。
勘定科目体系も整備済み。配賦基準も決まっている。
にもかかわらず、毎月の決算作業は担当者の残業に支えられている。
経理主任は「チェックに時間がかかる」と言い、管理部長は「報告書が来るのが遅い」と言う。
この企業に必要だったのは、「ルールの見直し」でも「人の増員」でもなく、
「判断の構造を可視化し、本当のボトルネックがどこにあるかを特定すること」 でした。
▶ 抽出した4つの判断点
| JP | 判断の問い | サイクル | 判断者 | DEM診断 |
|---|---|---|---|---|
| JP1 |
この仕訳は正しいか |
仕訳・記帳 | 経理担当 | 標準化可能 |
| JP2 |
残高に異常はないか |
月次集計・照合 | 経理主任 | 標準化可能 |
| JP3 |
配賦基準は適切か |
月次集計・照合 | 経理主任 | 標準化可能 |
| JP4 |
報告書を承認してよいか |
決算報告・承認 | 管理部長 | 標準化可能 |
▶ DEM分析で分かったこと
JOAのDEM(判断進化マトリクス)分析により、4つの判断点全てが「標準化」象限に位置することが確認されました。 これは、このプロセスの判断に高度な暗黙知や創造性は求められていないことを意味します。
全ての判断点が標準化可能であるにもかかわらず、月次決算に時間がかかっている。
これは「判断の質」の問題ではなく、「判断を支えるツールと運用」の問題。
ボトルネックは判断そのものではなく、
Excel・紙・FAXなどの運用面にある。
JOAで判断構造を可視化したからこそ、「何が問題で、何が問題でないか」が切り分けられた。
「判断を変える」のではなく「判断を支える仕組みを変える」ことにリソースを集中できる。
▶ 推奨アクション
JOAの分析結果に基づき、段階的な改善計画を策定しました。
JP1(仕訳判断)はルールが明確。紙・FAXの証憑をデジタル化し、 勘定科目の自動提案を導入するだけで、入力時間と手戻りを大幅に削減。
期間:1〜2ヶ月 / 最大のボトルネック解消
JP2(残高異常チェック)の観点を列挙し、異常値を自動検出するアラートを設定。 経理主任の「目視チェック」を「例外対応」に変える。
期間:2〜3ヶ月 / 主任の工数を最も多く削減
JP4(報告書承認)の確認項目をテンプレート化し、数値は試算表から自動転記。 管理部長はチェックポイントだけ確認すればよい形に。
期間:3〜6ヶ月 / 決算締め日数の短縮
まずは小さく試してみませんか?
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